500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

滝田洋一 著 『今そこにあるバブル』(日本経済新聞社 2017年 8月8日 初刷)【書評】

お札が空に舞うカバーデザインが印象的。書出しが情景ルポ風なので油断したが、内容はガッツリ経済分析の本であった。平易な「経済読みもの」ではないのでダマされないように。

 

東京五輪後の経済の見通し、世界の投資マネーの流れ等、バブルにまつわる各章のテーマを、日経編集員である著者が具体的な数字を交え考察していく。そのため、一冊通して最終結論が導かれる本ではない。読後感モヤモヤ。

 

なお、最終6章にて「いい湯加減」が続く日本経済がバブルに向かわない理由として「デフレ心理が染みついている」と評しているが、それは違う!と私は思う。

現在日本は絶賛人口減少中。しかし商品やサービスを提供する会社はそう簡単には減らない。当然ながら供給過剰となり、モノの値段は下がる。当たり前やんか。

 

今後株価はどうなるのか。本書は予想を出してくれないので、個人的な見通しを記載して本稿を終えたい。

本書で指摘されているように日銀が市場の安定大株主になったのに加え、世の年金不安は高まるばかり。従来投資を食わず嫌いしていた向きも、少しづつ株や投信に興味を持ち始めるのではなかろうか。期待するとともに、突発的なバブルにならないことを祈りたい。

 

(498文字!)