著者名を見た時にピンと来た。
著者紹介を見て、やっぱり!
森永卓郎氏のご子息とのことだ。
確かにモリタク理論とMMTは、相性が良さそうだw
そんな興味本位で購入した次第だが、内容は意外と良かった。
タイトルからもわかる通り、本書は、コロナ禍への経済政策提言が主題だ。そして、MMTはその手段・考え方という位置づけである。
しかしながら、MMTを説明した章が、非常にわかりやすい。
MMTの解説本といえばL・ランダル・レイ『MMT現代貨幣理論入門』が有名だ。しかし、平易に書かれているとはいえ、学術的要素が強く、しかも長大(冗長に思えるところも・・)なので、一般向けとは言い難い。
本書は、MMTのエッセンスをコンパクトにまとめ、誰にでもわかるよう形で、やさしく解説してくれる。
個人的には、MMTを「(その名の通り)貨幣とは何かということが本質」と釘を刺している点に好感が持てた。
なにせ、書店に並ぶMMT関連書籍は、「MMTからの派生理論」の解説書が多く、「MMT=ジャブジャブ緩和策」という、ある種「ズレた」イメージが世に広まっているように思えるので。
著者には今後、「MMT解説」に特化した新作を期待したいところだ。
(500文字! 本書は著者の第一作とのこと。今後たのしみ。)