少々古臭いイデオロギー「社会主義」、そこにあえてスポットを当てた本だろうか・・書店で見かけ、興味を惹かれて購入。
確かに近年、新型コロナ以降、社会主義寄りと思われる政策が話題になることが多い。
国・自治体主導のワクチン接種にしてもそうだし、各種給付金についてもその匂いがする。
あるいは、コロナ禍以前から注目を集めているベーシックインカム論なども、社会主義的な色合いを感じる。
どうやら、昨今大手をふって歩いていた新自由主義へのカウンターとして、社会主義的な要素が再注目されているようなのだ。
そういった部分を掘り下げる内容を本書には期待した。
しかし、読んでみるとテーマが全体的に取り散らかり気味で、まとまりがない。ちょっと期待外れ。
社会主義国の成立や、その実情といったところは、過去の遺物といった感があり、あまり興味がない。
社会主義的手法の、どうゆう部分が、現代社会においてどう有効なのか。そういうところを知りたかったのだが、それほど具体的な論がない。
知識的にも、既知の部分が多く、薄味な読後感であった。
(448文字 対談本の新書って、あたりハズレがあるよね。)