米国のIT企業が世界の産業を席巻する未来予想が一冊通して述べられている。
GAFA、そしてテスラ推し。さらに、日本ではあまり知られていない、米国の新興IT企業が次々と紹介される。
その潮流に日本は飲み込まれ、旧来型企業の淘汰は避けられないと語る。そして、著者はその流れを良しとする「新自由主義者」タイプだ。
確かに著者が言うように、ITジャイアントが今後の社会・経済において、大きな位置を占めるのは間違いない。
とはいえ、それだけで社会が回るわけもない。
基本的にIT企業は「黒子」という印象。既存のビジネスを上手く結び付けたり、効率化するのが得意。
本気を出せば、本書でも描かれているようにM&Aを活用して、有望企業を傘下に収め、表舞台に躍り出ることも可能だろう。しかし、そうすると既存の巨大企業や勢力と真向からぶつかって消耗する。独占禁止法も脅威となろう。
この手の本は「淘汰される」「生き残れない」といった切り捨てワードを多用するが、大げさなんだよね。
一般消費者・普通の企業が疲弊して経済そのものが縮小してしまったら、IT企業側も困るだろうw
ポジショントークとして捉え、参考になる情報だけ取り込めばいいかな。
(500文字! アレクサのようなデバイスが、日常的にこまごまレコメンドを出すのを「コンシェルジェのよう」と好意的捉える記述があるか、そうかなあ。ウザいと考える人、多いと思う。)