500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

西村 秀一 『新型コロナ「正しく恐れる」II 問題の本質は何か』(藤原書店 2021年6月30日 初版第1刷発行)

まじめな学術系の出版社から出た、新型コロナの解説・提言本である。

 

帯には「呼吸器系ウイルス感染症の第一人者による提言」とある(著者の肩書は国立病院機構のウイルスセンター長)。そのため、内容的には十分信用できるし、良書であると思う。

 

ただ、これまでも当ブログで、ウイルス・感染症の専門家の書いた「新型コロナ本」を何冊か紹介してきたが、著者によって主張が結構異なるのが気になる。

 

例えば、本書の著者は、コロナ禍以降に飲食店で見かけるアクリル板等の仕切りは、あまり意味がないと主張する。

 

一方、以前取り上げたコロナ本の著者(感染症専門医で大学教授)は、仕切りを肯定している。

 

いずれも、十分な実績と見識を持つ本物の専門家である。

 

結局、専門家から見ても、まだ統一的な見解が出せる段階ではないのだろう。

 

ただ「過度に恐れず」「ゼロリスクを求めるべきではない」というメッセージは、おおむね各専門家一致している。

 

本書のような信頼できそうな本をいろいろ読み、情報を仕入れ、あとは自分で納得できる対策を日常でとれば良いと思う。

 

本書でも述べられているように、過度に規制を強化して、人間らしい生活を犠牲にすることのないように。

 

(496文字! 「コロナ本」を読んで各専門家の意見の相違を見つけるのが楽しみになりつつある。)