初版は1973年という、結構昔の本。
Kindle版で復刻され、レコメンドで表示されなければ、知ることもなかったであろう。
読了後に調べたのだが、著者の賀曽利隆さんという方は、ハードでディープなバイクツーリング界隈で有名。
「鉄人」「不死身」「強運」との異名を持つとのこと。
そんなタフガイの若き日の冒険譚。世界が舞台。面白くないわけがない。
もう、内容が濃すぎ。
読んでいるこっちがしんどくなってくるほど。
頼れる相棒のオフロードバイクこそあれど、あとは身一つの極貧旅行。
悪路、道なき道、暑さ、乾き、そして寒さ。
さらには事故や病気など、次から次へと苦難が立ちはだかる。
それでも、根性と機転、コミュニケーション力ですべて乗り越え、ひたすら旅を続ける。
さすが強運の鉄人。
たとえインターネットで世界がつながり、交通網が発達した現代であっても、普通の人がこの旅をマネしたら、旅路の途中で命をおとすだろうな。
生まれついての冒険者が、若き日の情熱と情念を、思いっきり地球に叩きつけたかのような、ヒリヒリするよう極限の旅。
ああ、私はゼッタイ行きたくね~w
憧れはするけど。
(473文字 読むだけで疲れるので、チビチビ読みすすめた。 なお、著者は後年、温泉巡りツーリングで新境地を開いたそうな。)