500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

2019-01-01から1年間の記事一覧

尾島 正洋 著 『総会屋とバブル』(文春新書 2019年11月20日 第1刷発行)

失敗した。 いや、この本の内容が悪いということでは全くない。 現在では絶滅危惧種となった「総会屋」。その全盛期の実態、手口、そして彼らと相対する企業側の対応実例、巻き起こされた事件など、総会屋にまつわる歴史をコンパクトにまとめた、珍しい本だ…

許 永中 著 『海峡に立つ』(小学館 2019年9月2日 初版第一刷発行)

単純に面白さだけで評すれば、今年読んだ本でダントツNo1だ! 大阪は中津の生んだ「闇紳士」許永中。 在日コリアンであり、幼いころから不良として鳴らしたケンカ度胸と腕っぷし、機転と人脈を武器に、バブル期のアングラ世界でグイグイのし上がった様が本人…

辻 政信 著 『潜航三千里 完全版』(株式会社毎日ワンズ 2019年8月15日 第一刷発行)

前回記事で取り上げた『ノモンハン 責任なき戦い』でキーパーソンと扱われていた、辻政信の著作。 第二次世界大戦の日本の敗戦後、海外戦線にいた著者が、名を変え、変装し、キケン渦巻くアジアの地を遍歴した様の回想録である。 親本は1950年に発売され、ベ…

田中 雄一 著 『ノモンハン 責任なき戦い』 (講談社現代新書 2019年8月20日 第一刷発行)

ノモンハン事件。 司馬遼太郎の著作等を通じて、その名称と多少の概要は知っていた。 しかし本書を読んで驚嘆。これほどひどい戦いであったとは。 事件というよりは、かつて大陸方面に領土拡大を求めた日本と、ロシア間のれっきとした戦争だ。 ノモンハンは…

立川 こしら 著 『その落語家、住所不定 タンスはアマゾン、家のない生き方』 (光文社 2019年1月25日 電子書籍版発行)

Kindleの月替わりセールで見かけて購入。 「立川こしら」という変わった落語家がいることは知っていたが、本書を読んで、想像以上にエキセントリックな人物であることが判明。 まず、家を持たない。いわば、常に旅の途中。 そして、所有物は絞りに絞って最小…

中野 剛志 著 『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室 【基礎知識編】』(KKベストセラーズ 2019年4月30日 初版第1刷発行)

最近こういう「経済学読みもの」が面白い。いろんな主張が百花繚乱。 それぞれに説得力があり、ツッコミどころもある。 考えながら読めるので、頭の体操に最適。 本書の主張は「デフレ時に国の財政黒字化を目指すのは逆効果」「財政赤字なんて問題じゃない。…

ひきたよしあき 著 『 5日間で言葉が 「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(大和出版 2019年4月30日 初版発行)

大手広告代理店の博報堂スピーチライターによる、話し方ノウハウ本。 以前取り上げた、同じく博報堂のコピーライター中村圭『説明は速さで決まる』が良かったので、書店棚で隣に並べられていた本書も後日購入。 同じ博報堂でも(?)上達法は全く違う。 『速…

石井 勝利 著 『株の鬼則 100』(明日香出版社 2019年6月27日 初版発行)

株なんて昔からある。 いまさら魔術のような儲けテクや、必勝法などあろうはずもない。 でも、時々買ってしまうのが株本の不思議。 そして、タイトルが大げさなのも、株本の特徴である。 本書なんて「鬼則」だもんね。 とはいえ、読んでみると、その内容は「…

賀曽利 隆 著 『極限の旅 1971-72』 (kindle 2013年5月28日 発行)

初版は1973年という、結構昔の本。 Kindle版で復刻され、レコメンドで表示されなければ、知ることもなかったであろう。 読了後に調べたのだが、著者の賀曽利隆さんという方は、ハードでディープなバイクツーリング界隈で有名。 「鉄人」「不死身」「強運」と…

ハンス ロスリング 著 / 上杉 周作 、関 和美 訳 『ファクトフルネス』(日経BP 2019年3月27日 第1版第9刷)

悲観することはない。 世界は一歩一歩前進している。 先進国と途上国の格差は縮まり、着実に貧困は減少しつつある。 人類の敵である、災厄も、少しづつ克服している。 正確な「データ」によって、物事を捉えれば、我々人類の進歩は明らかだ。 世にあふれる報…

デービッド アトキンソン 著 『日本人の勝算 人口減少×高齢化×資本主義』(東洋経済出版社 2019年1月24日 第1刷発行)

元外資系金融機関の金融調査室長による、日本の少子高齢化に対する処方箋本。 主張が簡明でサクサク読める。 ・少子高齢化により、このままでは日本は「三流先進国」に成り下がり、財政は危機に陥る。 ・しかし日本の労働者の評価は高い(大手先進国としては…

中村 圭 著 『説明は速さで決まる 一瞬で理解される「伝え方」の技術』(きずな出版 2019年6月1日 第1刷発行)

話ベタを気にして、話術の本を読んでも、細かなハウツーの羅列にうんざり。 あるいは「心を込めて話せば、きっと伝わる」的な内容でがっかり・・そんな経験はないだろうか? ならば、本書をおためしあれ。 「ポイントが3つあります」 この定番の話術ですら…

ヤニス バルキファス 著 / 関 美和 訳 『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい 経済の話。』 (ダイヤモンド社 2019年3月6日 第1刷発行)

文字だけが躍る一風変わった装丁が気になり「ジャケ買い」した一冊。 著者紹介の写真を見て驚いた。ギリシア危機の頃、かの国で財務大臣を務めていた人物ではないか(特徴的な顔立ですぐにわかった)。 当時は、EU側を相手に、ムシのいい主張を繰り返す首相…

中澤 一雄 著 『外資の流儀 生き残る会社の秘密』(講談社現代新書 2019年5月20日 第刷発行)

珍しく経営系の本を読んだ。 著者は、マクドナルド、ディズニーなど、外資系企業で活躍された経営者。 本書は、その体験談から、外資系(というか米国系)企業流の経営スタイルの優位性を説く内容となっている。 成果主義経営の必要性を訴え、「これがグロー…

田崎 仁志 著 『平成バブル物語 ~ 60年代生まれのための東京バブルストーリー ~』 (kindle 2018年9月1日 発行)

私はバブルよりもやや後の世代だ。そのため、その時代を生きてはいたが、本当の意味ではバブルを知らない。 本書は、バブル時代にちょうど社会人となったTVプロデューサーが、身近な目線と体験談から当時の世相を振り返り、解説するという内容だ。 なにせ、…

佐藤 優 × 福島 隆彦 『激変する世界を先読みする - 湧きおこるファシズム -』(PHPビジネス新書 2019年4月10日 第1刷発行)

ヘンな本だ。 世界情勢の解説本では、サクサク読める対談形式の本が大はやり。この本も、その類の1冊だ。 週末気軽に読もうと思い、書店で何気なく手に取った。 福島隆彦氏のことを何も知らぬまま・・ そして、読み進めていくうちに、「んん?!?」 福島氏…

安藤 俊介 著 『「怒り」を上手にコントロールする技術 アンガーマネジメント実践講座』(PHPビジネス新書 2018年11月30日 第1版第1刷発行)

日常生活で、怒りを抑えることができればいいな、と思う。 自分をコントロールする。 例えば、海外の映画で、カァーッとするようなことを言われても、自分を抑え、ヒョイと肩をすくめて "Hm・・OK" (「(賛同はしないが)アンタの言いたいことはわかった」…

ジム ロジャーズ 著 / 大野 和基 訳 『お金の流れで読む日本と世界の未来』(PHP新書 2019年2月28日 第一版第四刷)

世界三大投資家の一角、ジム・ロジャーズ御大による、日本のファンに向けた投資アドバイス本。 あるいは、投資という切り口から、世界経済情勢を俯瞰した本というべきかな。 平易な言葉で語られる未来予測は、アメリカ、中国、インド、ロシアなど、世界中を…

森永 卓郎 著 『なぜ日本だけが成長できないのか』(角川新書 2018年12月10日 初版発行)

この本は経済読みものといってよいのだろうか。 プロローグの章から、いきなりツッコミどころが現れる。 世界における日本のGDPのシェアは、最盛期の1995年の17.5%から、2016年には6.5%になったことを捉えて、日本は「ハゲタカ」の餌食になっているとの論が…

大前 研一 著 『日本の論点 2019~20』(株式会社プレジデント社 2018年11月30日 第一刷発行)

毎年年末に出版される、「シリーズ大前本」。 1章1テーマで、様々なテーマが論じられているが、なにせ大前本なので、論旨のパターンが決まっている。 世界からヒト・モノ・カネを呼び込め。そのために知恵を絞れ・・大前節は依然、健在だ。 「このままでは日…

津本 陽  著 『深淵の色は 佐川幸義伝』(実業之日本社 2018年10月20日 第1刷発行)

珍しく武道系の本。 私は過去、多少格闘技方面をかじった経験がある。もう卒業(いや、頓挫)したが、今でも格闘技、あるいは武道関連本に遭遇すると、かすかに血がうずいたりする。 まあ、せいぜい本を買って読むだけなんだけどね。 で、本書は、剣豪小説で…

手島 龍一 佐藤 優 『米中衝突 -危機の日米同盟と朝鮮半島- 』(中公新書ラクレ 2018年 12月10日 発行)

ご存じ大衆向けインテリジェンスの名コンビによる、未来予測本第4弾。 全編対談なので、サクサク読める。 情報を突き合わせて、国際情勢の明日を大胆に予想するのがウリ。 とはいえ、前著で予想した米朝トップ会談がまさかの早期実現。本書の冒頭でも、その…

DAIBOUCHOU 著 『DAIBOUCHOU式 新・サイクル投資法 』 2018年7月27日 第1刷発行)

この本キケン。超キケン。 信用取引をフル活用し、億単位の資産を築き上げたDAIBOUCHOU氏の、投資方法が具体かつ、平易に語られている。 つい、真似をしたくなるくらいに。 そして、実際に(そこそこ)マネをしてしまったところ、大負けしてしまった私w も…

蔭山 克秀 著 『経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる 』(2018年8月31日 初版発行)

こんな本が欲しかった。 私事で恐縮だが、学生時代には経済学を専攻した。はずだった。 しかし、恥ずかしながら、ほとんど何も残っていない。 いや別に、当時遊んでばかりいたというタイプではない。 ただ、今になって思えば、バイト程度しか経済と直接かか…