2019-01-01から1年間の記事一覧
失敗した。 いや、この本の内容が悪いということでは全くない。 現在では絶滅危惧種となった「総会屋」。その全盛期の実態、手口、そして彼らと相対する企業側の対応実例、巻き起こされた事件など、総会屋にまつわる歴史をコンパクトにまとめた、珍しい本だ…
単純に面白さだけで評すれば、今年読んだ本でダントツNo1だ! 大阪は中津の生んだ「闇紳士」許永中。 在日コリアンであり、幼いころから不良として鳴らしたケンカ度胸と腕っぷし、機転と人脈を武器に、バブル期のアングラ世界でグイグイのし上がった様が本人…
前回記事で取り上げた『ノモンハン 責任なき戦い』でキーパーソンと扱われていた、辻政信の著作。 第二次世界大戦の日本の敗戦後、海外戦線にいた著者が、名を変え、変装し、キケン渦巻くアジアの地を遍歴した様の回想録である。 親本は1950年に発売され、ベ…
ノモンハン事件。 司馬遼太郎の著作等を通じて、その名称と多少の概要は知っていた。 しかし本書を読んで驚嘆。これほどひどい戦いであったとは。 事件というよりは、かつて大陸方面に領土拡大を求めた日本と、ロシア間のれっきとした戦争だ。 ノモンハンは…
Kindleの月替わりセールで見かけて購入。 「立川こしら」という変わった落語家がいることは知っていたが、本書を読んで、想像以上にエキセントリックな人物であることが判明。 まず、家を持たない。いわば、常に旅の途中。 そして、所有物は絞りに絞って最小…
最近こういう「経済学読みもの」が面白い。いろんな主張が百花繚乱。 それぞれに説得力があり、ツッコミどころもある。 考えながら読めるので、頭の体操に最適。 本書の主張は「デフレ時に国の財政黒字化を目指すのは逆効果」「財政赤字なんて問題じゃない。…
大手広告代理店の博報堂スピーチライターによる、話し方ノウハウ本。 以前取り上げた、同じく博報堂のコピーライター中村圭『説明は速さで決まる』が良かったので、書店棚で隣に並べられていた本書も後日購入。 同じ博報堂でも(?)上達法は全く違う。 『速…
株なんて昔からある。 いまさら魔術のような儲けテクや、必勝法などあろうはずもない。 でも、時々買ってしまうのが株本の不思議。 そして、タイトルが大げさなのも、株本の特徴である。 本書なんて「鬼則」だもんね。 とはいえ、読んでみると、その内容は「…
初版は1973年という、結構昔の本。 Kindle版で復刻され、レコメンドで表示されなければ、知ることもなかったであろう。 読了後に調べたのだが、著者の賀曽利隆さんという方は、ハードでディープなバイクツーリング界隈で有名。 「鉄人」「不死身」「強運」と…
悲観することはない。 世界は一歩一歩前進している。 先進国と途上国の格差は縮まり、着実に貧困は減少しつつある。 人類の敵である、災厄も、少しづつ克服している。 正確な「データ」によって、物事を捉えれば、我々人類の進歩は明らかだ。 世にあふれる報…
元外資系金融機関の金融調査室長による、日本の少子高齢化に対する処方箋本。 主張が簡明でサクサク読める。 ・少子高齢化により、このままでは日本は「三流先進国」に成り下がり、財政は危機に陥る。 ・しかし日本の労働者の評価は高い(大手先進国としては…
話ベタを気にして、話術の本を読んでも、細かなハウツーの羅列にうんざり。 あるいは「心を込めて話せば、きっと伝わる」的な内容でがっかり・・そんな経験はないだろうか? ならば、本書をおためしあれ。 「ポイントが3つあります」 この定番の話術ですら…
文字だけが躍る一風変わった装丁が気になり「ジャケ買い」した一冊。 著者紹介の写真を見て驚いた。ギリシア危機の頃、かの国で財務大臣を務めていた人物ではないか(特徴的な顔立ですぐにわかった)。 当時は、EU側を相手に、ムシのいい主張を繰り返す首相…
珍しく経営系の本を読んだ。 著者は、マクドナルド、ディズニーなど、外資系企業で活躍された経営者。 本書は、その体験談から、外資系(というか米国系)企業流の経営スタイルの優位性を説く内容となっている。 成果主義経営の必要性を訴え、「これがグロー…
私はバブルよりもやや後の世代だ。そのため、その時代を生きてはいたが、本当の意味ではバブルを知らない。 本書は、バブル時代にちょうど社会人となったTVプロデューサーが、身近な目線と体験談から当時の世相を振り返り、解説するという内容だ。 なにせ、…
ヘンな本だ。 世界情勢の解説本では、サクサク読める対談形式の本が大はやり。この本も、その類の1冊だ。 週末気軽に読もうと思い、書店で何気なく手に取った。 福島隆彦氏のことを何も知らぬまま・・ そして、読み進めていくうちに、「んん?!?」 福島氏…
日常生活で、怒りを抑えることができればいいな、と思う。 自分をコントロールする。 例えば、海外の映画で、カァーッとするようなことを言われても、自分を抑え、ヒョイと肩をすくめて "Hm・・OK" (「(賛同はしないが)アンタの言いたいことはわかった」…
世界三大投資家の一角、ジム・ロジャーズ御大による、日本のファンに向けた投資アドバイス本。 あるいは、投資という切り口から、世界経済情勢を俯瞰した本というべきかな。 平易な言葉で語られる未来予測は、アメリカ、中国、インド、ロシアなど、世界中を…
この本は経済読みものといってよいのだろうか。 プロローグの章から、いきなりツッコミどころが現れる。 世界における日本のGDPのシェアは、最盛期の1995年の17.5%から、2016年には6.5%になったことを捉えて、日本は「ハゲタカ」の餌食になっているとの論が…
毎年年末に出版される、「シリーズ大前本」。 1章1テーマで、様々なテーマが論じられているが、なにせ大前本なので、論旨のパターンが決まっている。 世界からヒト・モノ・カネを呼び込め。そのために知恵を絞れ・・大前節は依然、健在だ。 「このままでは日…
珍しく武道系の本。 私は過去、多少格闘技方面をかじった経験がある。もう卒業(いや、頓挫)したが、今でも格闘技、あるいは武道関連本に遭遇すると、かすかに血がうずいたりする。 まあ、せいぜい本を買って読むだけなんだけどね。 で、本書は、剣豪小説で…
ご存じ大衆向けインテリジェンスの名コンビによる、未来予測本第4弾。 全編対談なので、サクサク読める。 情報を突き合わせて、国際情勢の明日を大胆に予想するのがウリ。 とはいえ、前著で予想した米朝トップ会談がまさかの早期実現。本書の冒頭でも、その…
この本キケン。超キケン。 信用取引をフル活用し、億単位の資産を築き上げたDAIBOUCHOU氏の、投資方法が具体かつ、平易に語られている。 つい、真似をしたくなるくらいに。 そして、実際に(そこそこ)マネをしてしまったところ、大負けしてしまった私w も…
こんな本が欲しかった。 私事で恐縮だが、学生時代には経済学を専攻した。はずだった。 しかし、恥ずかしながら、ほとんど何も残っていない。 いや別に、当時遊んでばかりいたというタイプではない。 ただ、今になって思えば、バイト程度しか経済と直接かか…