500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

中野 剛志 著 『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室 【基礎知識編】』(KKベストセラーズ 2019年4月30日 初版第1刷発行)

最近こういう「経済学読みもの」が面白い。いろんな主張が百花繚乱。

 

それぞれに説得力があり、ツッコミどころもある。

 

考えながら読めるので、頭の体操に最適。

 

本書の主張は「デフレ時に国の財政黒字化を目指すのは逆効果」「財政赤字なんて問題じゃない。なぜなら国(&日銀)がお金を刷って賄えばいいんだから」的なもの。

 

頷ける主張もある一方、疑問に思う所も多々ある。例を挙げると・・

 

著者はデフレ要因を貨幣供給量の少なさに求めているが、どうみても経済のボーダーレス化(安価な海外商品の国内流通、インターネット経済の普及)、さらには人口減少こそが最大要因ではないか(著者の言うように、日本は内需大国ならなおさらだ)。

 

また日本でハイパーインフレは考えにくいので、財政赤字は気にするなとの主張もあるが、それだと財政モラルハザードが起きてしまう。意図してタガをはめる必要はあろう。

 

国は自国通貨を発行して財源を賄える。そのため、税金は財源確保の手段ではなく、物価調整の手段という主張にはなんとも・・。

 

そんな理由で、誰が税金を払うんだ。

 

などなど。

 

本書には続編の【戦略編】もある。それらギモンに答えがあるか、そちらも購入し読んでみよう。

 

(499文字! 帯には「経済常識が180度変わる衝撃!」とあるが、そんな歴史的名著がKKベストセラーズから出ることは、ないと思うなw)