Kindleの月替わりセールで見かけて購入。
「立川こしら」という変わった落語家がいることは知っていたが、本書を読んで、想像以上にエキセントリックな人物であることが判明。
まず、家を持たない。いわば、常に旅の途中。
そして、所有物は絞りに絞って最小限。
全国各地でお座敷のかかる落語家ならではの、思い切ったライフスタイルだ。
しかし、単なる「ミニマム主義」ではなく、スマホ、クラウドをはじめとするウェブサービスを使いこなす。
なかでも特異なのは、Amazonのフィルフィメントサービスを自分のために使うところ。
なにせ、下着すらも「今自分が身に着けている分」しか所有しないらしい。
爆安大ロットでネット販売されている下着を購入し、そのままフィルフィメントに入れておく。
あとは都度、自分でネット通販購入し、宿泊先に発送しているそうな(常に新しいものを身に着け、古いものは使い捨て)。
「現在のネットサービスを利用するとここまでできる」という、人生をかけたライフハック実験といった感じだ。
ここまでのネット社会順応者。当然ながら、ネット空間は発信・活躍の場でもある。
本書は、他に類を見ない、一種の生活経済書といえようか。
(498文字! ネットサービスの料金体系変更、あるいはサービス終了が最大の敵といえるかも。)