500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

岩田 健太郎 『丁寧に考える新型コロナ』(光文社新書 2020年10月30日 初版第1刷発行)

4月に緊急出版された前作『新型コロナウイルスの真実』に続く新型コロナの解説書。

 

検査や治療については、前作から更に専門的に掘り下げた内容となっており、とても参考になる。

 

加えて、マスクについての考え方や、緊急事態宣言にも章を割き、専門家としての知見をわかりやすく丁寧に述べている。

 

このブログでも何冊か「新型コロナ本」を取り上げてきたが、私が読んだ中では本書がベスト。

 

一読すれば、一般マスコミが伝えるコロナ情報が、いかに端折られ、デフォルメ加工されたものかが良くわかる。

 

氾濫する情報に振り回されないための、基本的な知識や考え方を教えてくれる啓蒙の書と言えよう。

 

 

ただ、少々気になる点もある。

 

所々に「ちょけた」言い回しや、唐突にマンガ・アニメのキャラを用いて説明した箇所があり、ややマイナスイメージ。

 

おそらくこれは「専門的内容に一般読者がとっつきやすいように」という読者サービスなのだろう。

 

しかし、読む人によっては「この著者は子供っぽい人? → だからダイヤモンドプリンセス号の件ではトラブルを起こしたんだな」という印象を与えかねない。

 

内容は良いのだが、自己プロデュースがあまりうまくいっていないのがちょい残念。

 

(499文字! 世に氾濫する「コロナ対策」の数々は、素人目にも意味ねー!と感じてしまうものが多い。お店などは「対策やってます感」の演出が必要なのはわかるが、それらを盲信して思考停止に陥らないようにしたいものだ。)

 

 

▼ 前作はこちら