500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

寺島 実郎 著 『ジェントロジー宣言 -「知の再武装」で100歳人生を生き抜く- 』(NHK出版新書 2018年8月10日 第1刷発行)

本書を手に取って、ジェントロジーという言葉を知った。

 

日本語では「老年学」と訳されることが多く、ややもすると老齢=社会問題としてと捉えがちであるが、本書では「老人の健全な社会参加を実現するプラットフォームの構築」をジェントロジーの本分と訴える。

 

ただ、簡単には答えの出ないテーマである。

 

本書では議論の前提となる広範な知識が述べられ、様々な切り口からジェントロジーを論ずるが、明確な結論が語られるわけではない。

 

そのため、モヤモヤした読後感が残る。

 

一応の結びとして、最後に「老いても働こう。それは「カセギ」(生活のための労働)ではなく、「ツトメ」(社会活動)のために」という考え方が述べられる。

 

ツトメ先として可能性を秘めているのがNPONGO法人。

 

ただ、著者の寺島氏が見る限り「小さな組織は内部での争いだらけ」「俺は偉いんだ症候群」とのこと。う~ん、前途多難。

 

たしかに、老いても積極的に社会参加する人は「偉いんだ」「ワシの話を聞け」がモチベーションのタイプが多かろう。

 

本人の心構えが重要なだけに、老いての「ツトメ」は難しそうだ。

 

(459文字 個人的には、老いてはあまり出しゃばりたくないな、と思う。)