最近「NFT」なるワードを目にする機会がチラホラ。詳細を知るべく本書を手に取った。
ざっと読み、NFTの大体のイメージはつかめた。
ブロックチェーンを使った技術であり、NFTを使えばデジタルコンテンツに厳密な所有者データを付与したり、著作権を管理したりすることもできる。また、プラットフォームをまたいでコンテンツを利用できたりするらしい。
しかし本書が力説するほどの革新的な技術とも思えない。
本書で紹介される実例が、デジタルアートが〇億円相当で売れだの、ネットトレンド現出期にありがちなバブリーな特異例であったり。あるいはマニアックなものであったりと、汎用性が感じられない。
たとえば「暗号資産」「メタバース」「eスポーツ」など、一定の存在感を持つが、基本はマニア向けの潮流程度のものではなかろうか。
なお、あまりにも総花的な本書の内容も、読んでいて興ざめ。
NFT用に開発された各種ブロックチェーンの解説、NFTに関する法律・会計上の問題など、発展途上な現段階で興味を持つ人などわずかであろう。
本書はデジタルコンテンツ市場やゲーム業界など、NFTに深くかかわる人の為の「教科書」と言えよう。
(490文字 私のような一般読者は事例紹介の前半だけ読んで、後は投出すことうけあい。)