500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

巽 宇宙 『元東大生格闘家、双極性障害になる』(日本評論社 2023年2月15日 第1版第1刷発行)

巽 宇宙(たつみ うちゅう)。懐かしい名前だ。

 

90年代、彼は「修斗(しゅうと)」という、今でいうところのMMA(打撃・投げ・寝技ありの「総合格闘技」)の、日本における源流というべき競技の中心選手の一人であった。

 

自分もかつて、多少似た競技をかじったことがあり、著者が現役のころ、修斗の会場に良く足を運んだ。当時、著者は「現役東大生シューター(修斗の選手)」として、業界内では名が知れていた。

 

その後、年月を経るにつれ、私自身の格闘技に対する興味が薄れ、巽宇宙の名前もほぼ忘れていたが、たまたまネット上で本書の発売を知り、興味をもち購入。

 


内容的には、自身による半生記、双極性障害に関する解説記事、専門医との対談で構成されている。正直、取っ散らかり気味で、著者に対して興味があり、かつ双極性障害について深い興味がある人でないと、完全読破は厳しい。

 

半生記部分についても、エピソードの脈絡がわかりづらい箇所があったりと、あまり出来が良いとは言えない。

 

ただ、文武両道のイメージのある著者だが、その実、精神的負担を背負いながら生きていたことはよくわかった。

 

凡庸なれども健康が一番。読了し、そんな感想を抱いてしまった。

 

(500文字! 障害と付き合い生きていく苦悩、精神的な不安定感が行間に漂っている。)