500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

大木 毅 『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書 電子書籍版 2019年12月26日 発行)

新刊時に書店で見かけ気になったが、なんとなく買いそびれ。

 

そんな本が Kidle Unlimited でレコメンド表示されて存在を思い出すことがある。本書もそうであった。

 

時あたかもロシアによるウクライナ侵攻の戦争のさなか。戦争というものに対する興味は現在の方が濃く、読むなら今だ。

 

そして一読し、驚いた。

 

第二次世界大戦(WWⅡ)中のナチスドイツ(ヒトラー)の思考、志向、行動が、今のロシア(プーチン)に酷似していることに。

 

単なる利害から発生した諍いではない。

 

強大な権力者が、自らが偏執する世界観を実現するために仕掛けた戦争。

 

事が利害でないだけに、止めようがない。

 

それこそ、独裁的権力者側が圧倒的な敗北を喫する以外には。

 

なお、本書によれば、独ソ戦こそがWWⅡの主戦場とのこと。

 

WWⅡは、日本人にとっては、イコール太平洋戦争のイメージがある。おそらく米英仏にとってはノルマンディー上陸であろうか。

 

しかし、それを超えるような激しい戦争の実情、さらに戦場における酸鼻を極めるエピソードなど、読んで暗然となった。

 

悲惨な戦禍、復讐の応酬による禍根は、一時期沈下しても、消えるわけがない。何世代も平和を重ねないことには。

 

(498文字 独裁者+その取り巻きのアタマの中では、世界観>>>国民の人命。そんな連中にまともな話など通じないだろう。)