新刊時に書店で見かけ気になったが、なんとなく買いそびれ。
そんな本が Kidle Unlimited でレコメンド表示されて存在を思い出すことがある。本書もそうであった。
時あたかもロシアによるウクライナ侵攻の戦争のさなか。戦争というものに対する興味は現在の方が濃く、読むなら今だ。
そして一読し、驚いた。
第二次世界大戦(WWⅡ)中のナチスドイツ(ヒトラー)の思考、志向、行動が、今のロシア(プーチン)に酷似していることに。
単なる利害から発生した諍いではない。
強大な権力者が、自らが偏執する世界観を実現するために仕掛けた戦争。
事が利害でないだけに、止めようがない。
それこそ、独裁的権力者側が圧倒的な敗北を喫する以外には。
なお、本書によれば、独ソ戦こそがWWⅡの主戦場とのこと。
WWⅡは、日本人にとっては、イコール太平洋戦争のイメージがある。おそらく米英仏にとってはノルマンディー上陸であろうか。
しかし、それを超えるような激しい戦争の実情、さらに戦場における酸鼻を極めるエピソードなど、読んで暗然となった。
悲惨な戦禍、復讐の応酬による禍根は、一時期沈下しても、消えるわけがない。何世代も平和を重ねないことには。
(498文字 独裁者+その取り巻きのアタマの中では、世界観>>>国民の人命。そんな連中にまともな話など通じないだろう。)