インテリジェンスコンビによる対談シリーズ。好評らしく、年末刊行が恒例となりつつある。
タイトルこそ日韓関係論を思わせるものだが、時事ネタの継続シリーズなので、ワンテーマ本というわけではない。
第一章こそ日韓論だが、以降は中韓論、中東問題、日米同盟などが論じられている。
どんなテーマであろうとも、「インテリジェンス」を武器にバッサバッサと分析。一種の爽快感を醸し出している。
この対談シリーズは、(本書中でも触れられているように)「面白いが、フィクションだ」と批判されることもある。
しかし一般のジャーナリズムではなしえない、鋭い指摘は見逃せない。
本書の影の主役ともいえるトランプ大統領について
「異形の大統領だが、見掛け倒しではなかった」
「(内容はともあれ)実行力はある」
と評するのは、その最たるものだ。
再選有力とみられる(※)トランプを、未だに「何かの間違いで大統領になった人」と考えている有力メディアのなんと多いことか。
そして、一人当たりGDPの世界ランキング(2018年)で、日本は26位、韓国は28位、ほとんど差がなくなっているという指摘も、強烈だ(※)。
これらの「指摘力」が人気の秘密だろう。
(493文字! 一人当たり名目GDPランキング(USD基準)を見ると、2000年版で日本2位、韓国34位。間違いなく、差は縮まっているこれは事実。ちょっと悔しい気がしなくもないけどw)
※補足:為替レート左右されるし、近年では金融業の発達した小国が上位に食い込む傾向があるので大まかに捉える程度でOKかな、と個人的には思う。
※その後様相が変わり、トランプやや不利の状況に(2020年7月)