今年は米大統領選の年。共和党候補者のトランプ元大統領の名を報道で目にする機会が多い。
反知性主義的雰囲気濃厚なこの人物が、なぜこれほど支持を集めるのか不思議。
このような海外事情ついては、日本人「識者」の意見はアテにならない。彼らの見解は、自身の専門分野を通した一面的なものでしかなく、現地人の肌感とは程遠かったりする。
そこで、本書で注目したのは、デーブ・スペクターによる章。
「面白外国人」キャラで知られる同氏だが、この章での指摘は興味深い。
彼曰く、トランプの発言は米国人から見ると言語が極めて貧弱で、バカっぽくみえるとのこと。しかし、日本のニュースでは通常の言葉に翻訳されてしまうので、幼稚なニュアンスが伝わらないという。
これは日本の報道に精通した米国人でないとわからない事柄だ。
また保守的なキリスト教信者は、がさつなトランプの様な人物を嫌うはずが、「白人主義」という一点に惹かれ、それ以外の部分から目をそらして支持している事情も指摘する。
こういう米国人ならではの見解をもっと知りたい。同氏意外にも面白米国人タレントは日本に何人もいるが(そのほとんどは実はインテリ)、彼らの見解をまとめた本が読みたい。
(500文字! なお、本書は民主党候補者がバイデンであった時期に出版された本。候補者がハリスに切り替わった現在では事情が異なっている部分もある。)
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