500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

ジョナサン ハスケル ・ スティアン ウェストレイク 著 『無形資産が経済を支配する』(東洋経済新報社 2020年1月30日 発行)

帯の「ビルゲイツ絶賛!」に惹かれて購入。

 

貸借対照表において、おなじみだが、やや影の薄い「無形資産」にスポットを当てた本だ。

 

現在の企業活動において、いかに無形資産が重要かを、ひたすら解説する。

 

その趣旨はわかる。

 

現在のグローバル企業の根幹をなすのは、アイデア・ノウハウ・技術・設計・特許・版権などの無形資産だ。

 

ただ「無形」がテーマなので、文章で語ると、話がどうしても観念的になってくる。

 

また、言葉で分類し、定義する場合、四捨五入を強いられる場合もある。

 

読んでいてもどかしい。

 


当たり前と考えられている事項に、言葉を尽くして追求する本書は、社会科学的だ。

 

そう、本書は一般向けに平易に書かれているが、「経済読みもの」ではなく、学術書に近い。

 

(しっかりした索引・参考文献一覧が巻末に付されていることからも、それがわかる。)

 

そのため、読後のすっきり感はない。

 

しかし、論旨をふまえて、イメージを膨らませつつ読まねばならないので、頭の体操になる。

 

そしてそれは、現在のIT系プラットフォーマーをはじめとする、現在の大企業の、パワーの源泉について考えることにもつながる。

 

そのあたりをビルゲイツは称賛したのかな?


(494文字! 帯裏に、ひっそりと『フィナンシャルタイムズ』ベスト経済書、と記載されている。ビルゲイツの名とともに、帯の表に入れたら、もっと売れそうだけど・・)