500字でまとめよ!

最近読んだ本を500文字以内にざっくり、バッサリまとめてみました。

デービッド アトキンソン 著 『日本企業の勝算 人材確保×生産性×企業成長』(東洋経済出版社 2020年4月9日 発行)

2019年にヒット作となった『日本人の勝算』の続編、というより補完編といえようか。

 

著者の主張は前作と全く同じ。「日本には小規模な企業が多すぎる。それが非効率化の元凶。効率・生産性を高め、世界に伍していくには、全般的に企業規模を大きくしないといけない」というもの。

 

本作は、考え方の裏付け資料を多数掲載、解説を加えている。

 

考え方はわかる。

 

しかし、読み進むうちに、ツッコミどころもいろいろと思い浮かぶ。

 

中でも、もっとも大きな疑問が、著者のいうような小企業を統合して規模を大きくする、あるいは人材を大企業が傘下に吸収する、などといったことが可能なのかどうか。

 

それは、そもそも、資本主義の原則に反していないか?

 

世界的競争力を持つ大企業は、人材確保やM&Aなどは自分の都合判断で行うだろう。

 

小企業の合併はなおさら困難。小企業は経営者の物=家業というケースが多いわけで、だれが自分の一国一城を失いたがるだろうか。

 

ただ、今後人口減少により、競争力の低い小規模企業が減り、大企業(および大企業の卵といえる競争力のある小企業)の比率が高くなる可能性はある。

 

つまりはこういうことだ。

 

レッセフェール


(491文字! 新作ということで、もうすこし新たな理論展開があるかと期待したのだが。「続編はイマイチ」のパターン。)