結論を最初に書いておくと、期待はずれな内容であった。
本記事を書いている時点では、よく「株高」という言葉を耳にする。
個人的には必ずしもそうは思っていないが、株価急落も一応考慮に入れておきたい。その思いから本書を購入。
著者の略歴はなかなかスゴそうなのだ。なにせ「アブダビ投資庁の元ファンドマネジャー」「当時日本人で唯一中東オイルマネーを運用」とある。説得力のある今後の日本経済の見立て・予想を期待した。
しかし、その内容といえば「日本は借金まみれ → 預金封鎖もありうる → 金(ゴールド)の保存が安全」というもの。
使い古されたネタの焼き直しだ(なにせ、この手の「危機あおり本」は、大昔、私の学生のころから存在していた)。
「図解」を謳う本なので、グラフを用いた解説がふんだんに掲載されているが、グラフの見せ方が恣意的であることにすぐに気づいた。
そしてなにより、国際経済の中で、預金封鎖などしたら、国内外から非難の嵐だろう。
ちなみの本書では金の保有を勧めているが、具体的なおすすめ業者名までさりげなく上げているので「ステルス業者本」というべき出版物なのかもしれない。
まじめに読むような本じゃないね。ガッカリ。
(496文字! 実はブックオフの近刊本の棚でみつけた。ビニールで包まれていたので中身が見れず「タイトル買い」した。やっぱり本は、中身をパラ見してから買わないとダメだね。)