最近の円安傾向を受け、政府・日銀を非難したり、日本経済の危機を主張する本は数多い。 しかしそれらの多くは「売らんかな」の意図含みの煽情性が感じられる。そして内容をパラ見しても論理が単純であったりする。 もっと中立的なスタンスで、為替の現況を…
帯コピー「プーチンの頭の中がわかる、入門書にして決定版」に惹かれ購入。 ウクライナ情勢には連日注目しているが、この戦争に於けるロシア側の理屈見えづらく、気になっていた。 日本入ってくる西側経由の情報では、ロシアの行為を単に「侵略」とする向き…
ロシアによるウクライナ侵攻後、ネットには関連記事があふれ、次いで緊急出版的な形で軍事、政治、経済など各方面からの解説・分析本が多数世に出た。 しかし、それらよりも、もっと根本的な事が知りたい。 ウクライナとロシアはどのような歴史関係を持つの…
帯付きで書店の平棚に置かれていたので、昨今の「旧統一教会」問題を受けての新刊かと思い購入。 実際には2009年発行の本を、時事ネタに合わせて急遽復刊増刷した書籍であった。 内容的は、霊感ビジネスに一時取り込まれた人の実例エピソード、宗教の現況と…
けったいな本である。 タイトルだけみると、サラリーマン向けの処世術かと思うであろう。 しかし、実態は、現代を含む歴史上の有名人の生きざま解説である。 そして、その解説を、最後にチョロッ処世訓に結び付けて各章を〆るという、よくわからないコンセプ…
タイトルだけ見ると、必勝法まがいのお気楽投資本のように見えなくもない。 しかし、中身は本格的。「ココだけ見て」と言っていながら、ボリュームは300頁に及ぶw 四季報の説明だけにとどまらず、財務諸表の見方の基本から、実践的なファンダメンタルズの分…
内容、薄っすぅ! この一言に尽きる。 たまたま待ち時間が生じる状況があり、その前に立ち寄った書店で、時間つぶし用に見ずテンで購入。 読んでみると、本書の主張は、タイトル通り「DXなどをフルに利用し、産官学の有効な連携を目指し、経済成長を遂げまし…
世界的な半導体不足と言われて久しい。 自分のささやかな株式投資においても日々影響が感じられる。 ゆえに半導体とその業界について興味はある。しかし、ごく表面的な知識して持ち合わせていない。 そのため、斯界を深く掘り下げた本は無いかと探していた時…
「音大」なるものには全く縁はないが、それゆえ逆に、未知の世界に興味がわく。 それにしても「崩壊」とは穏やかではない。余計に興味がつのる。 インパクトのあるタイトルを目にして、思わず買ってしまった。 しかし読んでみると、中身は薄味。 音大が直面…
大きく出たタイトルに惹かれ購入。 読んでみると、近世末から現代にかけての産業・資本の発展を時系列的に解説した、壮大な経済史であった。 本書の特徴は、分かりやすさ。 平易な言葉で紡がれた経済の歴史が、一つながりとなって、するすると頭に入ってくる…
本書のテーマは、少子化対策、教育改革、そして道州制的な国家論が3本柱。 とはいえ、内容的には、従来の大前本と大差なし。 経済優先のラディカルな改革案をぶち上げ「なぜ日本は変われないのか」と結ぶ。毎度のお約束。 しかし、高齢者主体で、延々保守政…
前回このブログで取り上げた武者陵司『日経平均は4万円になる!』とおなじ宝島社新書、しかも同日付で発行されている。 しかし、両書は日本経済に対する見方が対照的なのが面白い。 『日経平均は』が賃金低下で日本企業の国際競争力が高まると主張するのに…
勇ましいタイトルに惹かれ購入。 「安いニッポン」「韓国に抜かれた」など、日本経済の今後に悲観的な論が多い中、本書は真逆のスタンス。きわめてポジティブ。 本書は「安いニッポン」こそ経済復活の原動力だと論じる。 かつて高度経済成長を成しえたのは、…
株好きゆえ、書店で見かけて中身も見ずに購入。 本書冒頭によると、日経電子版に10年間連載された、株をテーマとしたコラムの選集のようだ。 読んでみると、タイトル通り、内容はかなり深く、濃い。 証券業界内の話題・問題を取り上げた項も多く、仕事として…
人生の下り坂を意識し始めるのが50歳。いつ終わりが来ても後悔無きよう、3年単位で目的と計画を定めて、充実して生きよう・・ 本書の主題は上記の一文で表すことができる。 ダラダラ過ごすとあっという間に時間だけが過ぎ去る。さりとて大それた目標に今更挑…
タイトルでわかる通り、ローカル本である。 神戸中心街の西部に位置する交通の要衝、新長田。駅の南側から、整備された地下道が延々連なり、その上にはショッピングモールを思わせる3層フロアの建物が連なる。 阪神淡路大震災以降に2300億以上の予算をつぎ…
ご存じ最強コンビの対談本。 もはや時事ネタ解説のシリーズ本と化しているので、各「シリーズ本」に付けられたタイトルには、たいして意味はない。 5章で構成される本書も、1~3章は時事解説である。 第1章は、しばらく前に話題になった 斎藤幸平『人新世の…
最近「NFT」なるワードを目にする機会がチラホラ。詳細を知るべく本書を手に取った。 ざっと読み、NFTの大体のイメージはつかめた。 ブロックチェーンを使った技術であり、NFTを使えばデジタルコンテンツに厳密な所有者データを付与したり、著作権を管理した…
ロシアは文化的には欧州圏内でありながら、政治の性質はEU諸国と明らかに異なる。 専制主義的・帝国主義的であり、軍事力重視。欧米との敵対性を隠そうともしない。 そんな異質の国家の世界戦略に興味を持ち、本書を購入したのが半年ほど前。 まさかその時は…
未知の世界を覗くことができるのも、読書の楽しみの一つだ。 本書は現役のプロミュージシャンとして活動しながら、同時に行政書士でもある著者が、ミュージシャンのために「副業」の見つけ方、「補助金・助成金」「融資」の活用法を指南するという珍しい書籍…
第一回アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップに於けるホイス・グレイシーの活躍は衝撃的であった。 突如「グレイシー柔術」なる格闘技が注目を浴びた。 それまで日本の格闘技界は、UWF系プロレス団体を別とすれば(当時はそれらも「格闘技」の…
この著者の経済解説本はとても読みやすく、わかりやすい。そのため、書店で見かけて即購入。 自分自身、何年も株式投資を行ってきて、いまさら株取引の指南本でもないような気もしたが、読み進めると、良いおさらいになると同時に、ちょっとした気づきも得る…
ビジネスで付合うにおいて、中国はやりづらい国だ。 個人的な印象では、勝手に仕様を変えたり、契約内容を違えたりと、つまりは「いいかげん」に思える。 その理由を独特の政治体制に求めるビジネス書は多いが、この本はそれらと一線を画す。 本書では、かの…
株式投資の中長期戦略を練るにあたり、今後のエネルギー産業に関する知識は欠かせない。 その目的に本書は合致。 ゼロカーボンの理念や問題点を指摘する書籍は数あれど、本書はそこにとどまらず「いかに産業として成り立たせるか」「いかに日本が世界で勝て…
共産党と社会党の盛衰を主題とした前作『真説 日本左翼史』から半年。 続編の本書は、過激化し、その後衰退した新左翼を取り上げる。 「学生運動」「新左翼」「過激派」という左翼運動が60~70年代にあったことは知っている。しかしそれらの関連性がよくわか…
政治家の本を読むことはほぼないが、岸田総理誕生直後に、たまたま書店で見かけて、つい購入。 如何な主義主張を持つ人なのか、という興味から読んだのだが、その「ビジョン」が語られるのは、第一章~二章のみ。全ページ数からしたら半分以下だ。 第一章で…
カバーには「2021年新書大賞」の表記が踊り、売れているらしいが、正直あまり感じ入るところはなかった。 一読して思った。なぜそこまでマルクスを復権したがるのか。未発表の書簡等まで持ち出して、正当性を訴えるのはなぜ? マルクスの労働・賃金の本質に…
なんだか書店に散見される、いわゆる「嫌ワクチン本」を思わせるタイトルだが、実際はその真逆。 大阪大学免疫フロンティア研究センター招へい教授による、新型コロナワクチン推奨の本である。 ただ、著者はしばらく前まで、安全性を担保するデータが不十分…
格差拡大や温暖化等を契機に、最近マルクスや社会主義の再評価気運がある。 それを否定するのが本書。帯には「マルクス主義の亡霊に惑わされるな」「資本主義と経済成長こそマイノリティーと環境に優しい」。 その論拠は、ベストセラー本「ファクトフルネス…
書店で本書のタイトルが目に留まり、「投資の参考になりそうだ」と思い、詳細確認せぬまま手に取りレジへ。 その後、読み始めて気づいた。 以前このブログでも取り上げた『2025年を制覇する破壊的企業』と著者が同一であることに。 うかつであった。出版社が…